「ジュラシック・ワールド」を観てきたよ!【映画ネタバレ感想】
今月の8月5日(水)から上映が始まった「ジュラシック・ワールド」を見てきましたので、せっかくだし感想を書いてみました。がっつりネタバレなので注意。
シリーズ第1作目の「ジュラシック・パーク」を観てから、恐竜にハマった子供時代。あれから22年。「ジュラシック・ワールド」が上映されると知ってから、この日を楽しみにしていました。
結論からいうと、良くも悪くも期待を裏切らない王道なストーリーでしたが、第1作への敬意が感じられる作品でした。
あらすじ
簡単なあらすじです。
舞台は第1作目から22年後。ジョン・ハモンド率いるインジェン社が第1作で叶えられなかったテーマパークを、サイモン・マスラニという億万長者が引き継いで「ジュラシック・ワールド」として実現させています。場所も第1作目と同じイスラ・ヌブラル島。
ジュラッシクワールドは大成功し、1日に2万人の観光客が訪れるほどになっている。なお、東京ディズニーランド・シーの来園者は1日7万人のもよう。ディズニーすごい(`・ω・´)
しかし、現実のテーマパークと同じように、膨れ上がる運営費をなんとかするべく、更なる収益を確保するために新しいアトラクションの開発を迫られている状況。その施策として、遺伝子を組み換えて造られた新種の恐竜「インドミナス・レックス」を誕生させます。
あとはお決まりのように、このインドミナス・レックスが檻から脱走し、ジュラッシクワールドの主人公たちや観光客を襲い始める……。
観た感想
以下、鑑賞して思ったことを書いてみました。映画の感想を書くのは初めてですが、思ったことを文字に起こすのは難しいですね。
「ジュラシック・ワールド」とタイトルが表示された後に「字幕:戸田奈津子」
「あっ……」と身構える。
グレイ(弟)とザック(兄)がパーク行きの船着場で両親に見送られるシーン。
父親「今朝が家族揃っての最後の食事かもな」。母親、泣きそうな表情。
今生の別れかな……。両親が子供を捨てるんだろうか。
→離婚手続きのために2週間だけパークに滞在させるだけでした。
ジュラッシクワールドに到着したグレイ・ザック兄弟は、パーク管理者で叔母のクレアと会い、VIPパスをもらう。
でもクレアは仕事で忙しいので、自分の代わりにサングラスを掛けたアンジェラ・アキみたいな秘書のザラに二人のお守りをまかせる。
ここで、ザックがクレアを見つめて気まずそうな表情になったので、二人の過去に何かあったのかと勘ぐりましたが、そんなことはなかった。
兄弟がパーク内を満喫し始める。
巨大なプールエリアではモササウルスのエサやりショー。釣り下げられた餌に向かって大ジャンプするモササウルス。でかい。着水時の水しぶきに歓ぶ観光客。
まるで水族館のイルカショー(・∀・)!
現実に恐竜のテーマパークが出来たなら、実際にこういうのをやるだろうなと思いました。
小型の恐竜が集められたふれあい動物園。ガリミムスとかプロトラケトプスとか恐竜の赤ちゃんなんかと家族連れが楽しく戯れる。
これも実際にありそう。ほのぼのしててほっこり。
ブラキオサウルスの赤ちゃん可愛かったです。あぁ、背中に乗りたい。
イノベーションセンターでは、園内で飼育されている恐竜を解説している。
ディロフォサウルスがホログラムで映し出されていたり、Mr.DNAというキャラクターが解説をしていたりする。
ディフォロサウルスもMr.DNAも第1作に登場しています。こんな風に今作ではところどころ第1作の要素が散りばめられていて、懐かしいと感じる場面が多々ありました。
このシーンは印象的でした。
というのは、1作目で全く同じシチュエーションの場面があって、その時はティラノサウルスは登場せず。「人間は恐竜を制御できない」ということを明確に示すシーン。
ですが、今作はティラノサウルスは人間の意のままに行動しています。このシーンを入れることで、「ジュラシック・ワールド」では恐竜を制御できたぜってことを明示しているんかなと思いました。まあ、このあとパークは恐竜に振り回されてしまうんですけど……。
グレイ・ザック兄弟の母親がクレアに電話。
「実はザック(兄)は隠れて弟をいじめるの」と泣きながら訴える。
兄弟仲悪いのか……。と思いきや、兄貴はパーク巡りにそんな乗り気ではなかったり、園内の女の子たちを見つめたりしていたけど、はしゃぐ弟の面倒を嫌々ながらもちゃんと見ています。いじめる素振りなんて全くない。
→結局、最後までいじめることはありませんでした。
やたらとふらつくヘリコプターがパークにやってくる。出迎えるクレア。
ヘリの操縦席から降りてきたのはサイモン・マスラニ。
クレア 「ヘリ操縦の免許を取られたのですか」
マスラニ「2日後にライセンスが発行されるから問題ない」
無免許ワロタw
億万長者だから変わり者で傲慢なのかなと思っていましたが、茶目っ気たっぷりの人でした。その後、ヘリの副操縦席にいた正規のパイロットが、降りて吐き始めるシーンにクスっときた。
恐竜を蘇らせたのは、第1作でも登場した遺伝子学者のヘンリー・ウー博士だった。
また懐かしい人物が登場!!
第1作から22年経っていますが、外見の変化は殆どなくて若々しかったです。
当時は脇役でしたが、今作はインドミナス・レックスを生み出すなど重要な人物になっています。
主役のオーウェン登場。オーウェンは元海軍の軍人で、ヴェロキラプトルの訓練を試みるパークの管理人のひとり。
いろいろあって、4頭のラプトルを静止するあの有名なシーン。
「恐竜が人間に制御される」というのが今作の重要な要素だと思うんですが、この4頭のラプトルはまさにその象徴かなと思います。劇中ではラプトルは知能の高い恐竜であり、人間の指示を理解できます。
現実でいうと、猿まわしのイメージでしょうか?違う?
ただ、オーウェンは「人間は恐竜を従えることはできない。信頼関係を築くことが重要」という考えを持っています。
あと、オーウェンが着ているジャケット。第1作で恐竜監視員をやっていたマルドゥーンと同じっぽい。こういうところにも第1作の敬意を感じます。イイ!
インドミナス・レックスの檻にオーウェンとクレアが訪れる。2頭いたインドミナス・レックスが一頭しかいない理由を、オーウェンがクレアに尋ねると……。
クレア「She ate it.」
「She」ということは、今作も恐竜は全てメスなんですねー。
檻の中にインドミナス・レックスの気配がなく脱走したと焦るクレア。オーウェンを置き去りにして、車で管理センターへ向かう。
向かう途中、部下に頼んでGPSで居場所を調べてもらったら……
→ 実はまだ檻の中にいました
GPSで居場所が分かるなら、クレアは現場を離れて管理センターに向かう必要はなかったんじゃないでしょうか。
クレアが檻エリアを離れたことで、オーウェンとスタッフが檻の中へ入ってしまい、インドミナス・レックスを脱走させる結果となってしまいましたし。
パークのアトラクション「ジャイロスフィア」に乗るザック・グレイ兄弟が インドミナス・レックスに襲われるシーン。
これは第1作でレックス・ティム姉弟がTレックスに襲われたシーンのオマージュでしょうか。この姉弟は、近くにアラン博士とマルカム博士が居たので助けてもらえましたが、ザックとグレイは二人きり。これは絶望ですね(´・ω・`)
ちなみに、ジャイロスフィア内のモニターに放映されるおっさんのディロフォサウルスネタに笑いました。
インドミナス・レックスから逃れた兄弟が辿り着いたのは、ジュラシック・パークのビジターセンター。施設内で埃を被っていたジープを修復して、無事に逃げ延びる。
ビジターセンターこんなところにあったんですね!施設に入った兄がマッチで布に火を着けて明かりを確保するんですが、その布が「when dinosaurs ruled the earth」の横断幕だったのが印象的でした。第1作のラストシーンを飾ったあの横断幕が、こう易々と燃やされるとは。しかし、この兄弟、さっき滝に落ちて濡れたはずなのに、なんでマッチが無事なんですかね?
あと、暗視ゴーグルも懐かしいなぁ。
それにしても、バッテリーを交換しただけで、22年間も埃を被っていたジープが簡単に始動するとはどういうことだ。エンジンオイルの交換すらしてないですよね?
サイモン・マスラニがインドミナス・レックスを造ったヘンリー・ウー博士を叱責する。
あくまでも、商業目的で新種の恐竜を造るよう命令したマスラニ。 一方、研究目的で独断で恐竜以外の動物の遺伝子も組み合わせ、インドミナス・レックスを造ったウー博士。
両者の口論の末、ウー博士が放った台詞は「我々はイカれた科学者なので?」
様々な動物の遺伝子を組み合わせて最強の恐竜を造るのは、研究者として興味深くて面白いのは分かります。だけど、そのおかげでインドミナス・レックスが「体色を変える事が出来る擬態能力」やら「赤外線反射能力」を身に付けちゃって、パークを大混乱に陥れたから仕方ないね。
しかし、ウー博士の台詞には「ここで、戸田奈津子節が出たか……」という感じ。
両者が口論し合うシリアスなシーンに、この表現は違和感が……。
インドミナス・レックスが翼竜園のドームに侵入。ドーム壁面が破壊されて、そこから翼竜立ちが逃げ出す。
サイモン・マスラニが自らヘリを操縦し、インドミナス・レックス捕獲を試みるが、脱走した翼竜と衝突し、ヘリが墜落。命を落とす。
ヘリの操縦者が逃げ出してしまったので、マスラニが自らヘリを操縦することに。
でも、企業のトップが自ら最前線で戦う姿はかっこいいですね。
脱走した翼竜によりパニックになる園内と観光客。秘書のザラがプテラノドンに襲われ、最後にはプテラノドンと一緒にモササウルスに一飲みにされる。
陸上の恐竜は壁を作れば襲われる心配はないですが、翼竜は行動範囲が空中だから怖いですよね。しかし、ザラの死ぬシーンはトラウマものでしょう、これ……。
ザラがプテラノドンに捕らわれて空中へ
→モササウルスの居る巨大プールに落とされる
→水中でもがくザラ。更なる追撃を食らわせ、また空中へ持ち上げるプテラノドン
→そこへモササウルスがジャンプしてパクっ!
モササウルスは、エサやりショーと同じシチュエーションだったから、ついジャンプしてパクっとしちゃうのは仕方ない(・∀・)
姿を消したインドミナス・レックスを探すため、嗅覚に優れるラプトルを使う作戦が決行される。
ラプトル達の頭にカメラを取り付けてパークに放ち、オーウェンらはそれに追随する。
ここ、CMで放送される有名なシーンです。 4頭のラプトルが檻から出るシーンがカッコイイ!競馬のスタートみたい!
それと、オーウェンは険しい密林をなんとバイクで走る。悪路をバイクで走ったらバランスとれなずに転倒しそうな感じがしますが……。ちなみに、一緒に出撃した同僚は四輪バギーに乗っています。
答え:かっこいいから問題ない。
ちなみに、オーウェンが駆るバイクは、トライアンフの「スクランブラー」でした。
オフロードを走るようなバイクではないと思ますが、かっこいいのでおk。
www.triumphmotorcycles.jp
ラプトルのおかげでインドミナス・レックスを発見。
しかし、インドミナス・レックスはラプトルの遺伝子も組み込まれており、ラプトル達はあっさりと寝返ってオーウェンらを襲い出す。
今まで訓練されていたラプトルたちが、ここであっさりと人間を裏切るのが「人間は恐竜を制御できない」と思い知らされます。
ラプトル達に囲まれるオーウェン、クレア、ザック、グレイの4人。
万事休すと思いきや、ラプトルはオーウェンを思い出したのか再び彼に従うようになる。
一度人間を裏切ったラプトルがここでまた仲間になるのは、「恐竜を制御することはできない」ですが、オーウェンとは「信頼関係を築いていた」ということなんでしょうね。
ラプトルの加勢も虚しくインドミナス・レックスに追い詰められる4人。
ここでグレイが「歯が足りない!」と叫び、何かに気づいたクレアが走りだす。
向かった先は、ティラノサウルス・レックスのいるエリアだった。
グレイの台詞はどういう意味なんでしょうか。英語では「We need more teeth!」って言っていたので、直訳すると「もっと歯が必要だよ!」となりますよね。
- インドミナス・レックスは、ティラノサウルス・レックスと比べると歯の数が少ない
- 今のままだと歯=戦力が足りない
この2つの意味を重ねての台詞だったのかなと予想してみます。
ティラノサウルス・レックスを、インドミナス・レックスのところまでおびき寄せるクレア。
ヒールで走っているのに、ティラノサウルスに追いつかれないクレアの脚力すごい。
インドミナス・レックス vs ティラノサウルス・レックス。夢の頂上決戦。
徐々に劣勢になるティラノサウルス・レックスだが、ラプトルが加勢し形勢逆転。
インドミナス・レックスを水際に追い込む。
→ モササウルスがパクー!
今作いちばんの盛り上がり。インドミナス・レックスとティラノサウルス・レックスが戦うシーンは最高に興奮した!……ってとどめを刺すのはモササウルスかい!
戦いに勝利したティラノサウルス・レックス。次はオーウェン達を襲うのかと思ったら、目もくれずに森へ帰っていった。ラプトルもオーウェンをじっと見つめた後、森へ消える。
そして、ヘリポートでティラノサウルス・レックスが咆哮を上げて物語は終了。
戦いで疲弊しているとはいえ、最強のTレックスが人間を見向きもしないのは、どうなんでしょう。
ラストシーンのティラノサウルス・レックスの咆哮はファンサービス的な演出だと思いますふぁ、これもなんでわざわざヘリポートまで来て咆えるんだろう?と疑問に感じました。
というわけで
以上、「ジュラシック・ワールド」を観た感想でした。
やはり映像技術はさすがといったところで、暴れまわる恐竜たちは迫力がありました。
また、ジュラシック・ワールドのテーマには合わないと思うけど、人間とラプトルが共闘する展開にも個人的には燃えました。
ラプトルの頭に付いているカメラを通して、密林を掻き分け進む様子が映し出されるシーンも良かった。ちなみに、カメラは何だったのかな。バイクの車載動画を撮影するひとりとしては気になります(笑)
あと、パークの作りこみが非常に現実的でよく出来ていると思います。
店で働くスタッフはみんな特製のユニフォームを着ていますし、恐竜のぬいぐるみやベビーカーもありました。さらには、ジュラシック・ワールドやその運営会社のマスラニ・グローバル社の公式サイトが作られているという徹底ぶりです。
映画制作スタッフは、「もし、ジュラシック・ワールドが現実に存在したら」を極限まで表現しようとしたのだと思います。
- ジュラシック・ワールド公式サイト → http://jp.jurassicworldintl.com/
- マスラニ・グローバル社公式サイト → http://www.masraniglobal.com/
ただ、登場人物の設定はもっとシンプルで良いかなと感じました。
例えば、
ザック:女好きで軟派。恐竜に興味が無い。母曰く「弟をいじめている」。
グレイ:恐竜大好き。両親が離婚することに気付き、悲しんでいる。
こういう設定はあるものの、心理描写が劇中では充分に描ききれておらず、人物が何を考えて行動しているのか分かりにくいと感じました。
以上、偉そうに映画レビューをしてしまいましたが、「ジュラシック・ワールド」は観て良かったと思える作品です。子供時代に「ジュラシック・パーク」で恐竜を見て感じたワクワクを、大人になった今でも再び感じさせてくれる、そんな映画だったと思います。
今度TSUTAYAでブルーレイがレンタルされたら、家でのんびり鑑賞するぞ。